◆ 外国為替とは何でしょう? ◆ 外国為替市場への参加 ◆ スポット通貨市場の魅力
◆ 為替相場の変動 ◆ 取引用語 ◆ 利益計算例
■ 外国為替とは何でしょう?
 外国為替市場とは、変動相場制が具体化された1971年に設立された、現金の銀行間あるいはディーラー間市場のことです。最も単純明快に外国為替を定義づけると、「ある通貨を異種通貨に交換すること」となります。1992年9月に、ウォールストリートジャーナル誌が見積もった外国為替市場の一日の取引高は、1兆米ドル。米国財務省債券市場の日常取引高が3千億米ドル、米国証券市場の日常取引高は100億米ドルに満たないのですから、外国為替市場は正に巨大なマンモス市場です。そして、何と現在ではその日常の出来高は、1兆5千万米ドルを超えるといわれています。

 スポット取引が外国為替の最も重要な取引で、米ドルと英国ポンド、ユーロ、スイスフラン、日本円の主要4通貨間取引がその主体となっています。市場の主な参加者は、中央銀行、商業銀行、その他の金融機関、機関顧客、およびブローカーという5つのグループにより構成されており、中でも商業ブローカーによる取引が極めて大きな割合を占めています。

 しかし外国為替には、従来の感覚で言う「市場」はありません。実際に兜町の東京証券取引所、築地の魚市場のような取引所は存在せず、一つの場所にたくさん人が集まって取引をするわけではないのです。取引は世界中の何百という国際ネットワーク上で、電話やコンピューターターミナルを通して交わされるのです。
■ 外国為替市場への参加
 1971年以来ごく近年まで事実上この市場は、銀行、金融機関、商社、自動車会社など輸出入に携わる会社や大手ブローカー会社のものでした。個人が銀行を通してこの市場に投資参加を希望する場合は、100万ドルの現金預託と5百万から1000万ドルの純資産の裏づけが要求され、大手ブローカー会社を介しての取引でも、最低250万ドルの預託金が必要でした。つまり富裕階層の人々だけが参加きる特殊な投資手段であったわけです。

 しかし今、一般の個人投資家にも外国為替取引への道が開かれたのです。以前の様な莫大な額の証拠金は要求されません。少ない資金から始めることができ、さらにコンピューターや通信技術の発展により、市場へのアクセスも簡単で身近なものとなりました。一般の誰もが世界のトレーダーや投資家と共に、取引参加することがでるのです。
■ スポット通貨市場の魅力
 スポット取引とは、通貨間の直接の交換のことで、相場価格にて即時決済が行われます。通常の場合、受渡日(決済日)は約定日(取引が行われた日)から2営業日内とされていますが、他にも約定日の前に受け渡しをする「プレ・スポット」、決済日の1営業日後(スポット引渡しの1営業日前)に受け渡しをする「翌日物」、さらには決済日当日(スポット受渡日の2営業日前)に受渡を行う当日物(キャッシュ・スポット)があります。近年では、個人口座向け投資専門家の当日物外国為替市場参入がかなり増加して来ており、これに個人投資家の伸びも加わり、当日物外国為替投資市場は急成長を遂げています。

 たくさんの投資家やトレーダーを惹きつけるスポット市場の魅力は何でしょうか。その3大ポイントを以下にまとめました。

流動性:この市場は、他のどの市場も全く比較にならない程大きな取引量と取引ごとのサイズを吸収することができ、単純な取引段階においては、いつでも自由にポジションをオープンしたり、クローズしたりすることができることが、流動性の最大の魅力となっています。
アクセス:外国為替市場は24時間体制であり、いつ何時でも世界情勢や出来事に即刻対応することができることは、他の市場ではけっしてありえない絶大なる魅力といえます。
フレキシブルな決済:プロの投資マネジャーの多くは、その保持期間も考慮した上でポジションを設定します。外国為替市場では、投資家の要求に応じ期間を特定してポジション設定をすることができるのです。

■ 為替相場の変動 通貨の価格はどうして動くのか
 外国為替相場の動きは何によって決定されるのでしょう。この複雑な問題はこれまで学者、当局関係者、投資家、トレーダーと多くの人々により研究と論議が繰り返されてきましが、決定的に「これだ」と述べることはできません。一つの要因により決められる場合もありますが、多くの場合は数々の要因が重なり合って影響を与えるようです。物価、国際収支、金利、経済成長率、失業率、内外の政治情勢に加え、チャート分析からの連累、および心理的要因や投機的動きなど様々な要因により、外国為替市場は変動を続けます。

 一般的には購買力平価が主な要因として挙げられています。購買力平価とは、それぞれの国で、色々なサービスや物を手に入れるために、いくら支払わなければならないかという、通貨ごとの購買力のことです。また、国際収支、国家間の資本の盛衰も市場の勢いを決める中心的要素であると考えられています。為替相場は通貨の交換比率ですから、需給関係の強弱がその通貨相場の決定につながるわけです。それに加えインフレや利率といった基本的経済勢力が、継続的に通貨価格に影響を与え続けているのです。その国の通貨の後ろ盾となっている政府の力にも影響をうけます。これは調整と介在の両手法により成されます。調整とは国民の動きを制限し、為替相場に海外に送金する等の負の効果を及ぼすことで、介在とは、自国通貨に対する外国人の関心を左右するために通貨の利率を動かす、または通貨の売買によりその通貨の市場価値を上下させることです。広範囲にわたるこれらの経済事情のいずれかが変化する様相を示すと、通貨価格は急激に大きく揺れることになります。

 プロの通貨マネージャーたちも為替相場の動きを左右しています。投資家たちの代理人として資金プールの投資運営をしている人を、一般的にはプロの通貨マネージャーと呼んでいます。彼らはそれぞれに個性的な運営をし、ユニークな観点から市場を観ることもありますが、最低限プロとしてそれぞれの主要通貨のテクニカルチャートの重要ポイントはおさえています。チャート指標上で大きな「支持」あるいは「抵抗」が近づいてくると、市場はよりテクニカルな動きを示すようになり、プロのマネージャーの専門的に市場を読む力が発揮され、予想通りの動きをたどることが多くなります。このような市況期間中は巨額な資本が同じようなポジションに投資されているため、価格が急に激変する可能性が高いのです。
■ 主な外国為替取引用語
 本書および当社との外国為替取引において使用される主な用語をここにまとめました。これらの用語はそれぞれ下記の定義を意味するものといたします。

インターバンク市場
銀行間市場のこと。一般個人は参加することのできない銀行同士で外国為替の売買が行われる市場。
維持証拠金 (=必要証拠金、必須証拠金)
新規取引およびポジションの維持に必要な最低証拠金の額。当社の取引規定に設定されております。
オーシーオー注文 (O.C.O. = One Cancel the Other )
同順位の二つの注文を同時に出し、一つの注文が約定されると自動的に他方の注文がキャンセルされる注文方法。
(例)1ドル現在128円の買いのポジションを維持しているので、132円の売り注文(利食い)と、125円の売り注文(損切り)を同時に出して置く。どちらか一方の注文が約定されると自動的に他方がキャンセルされる。
OTC (Over The Counter)
店頭取引。相対取引。取引所が介在しない、売る人と買う人が直接行う取引。
実現損益
決済された受け渡しが完了した損益。
純資産(=純資本)
取引口座における正味資産のことで、現金残高に未実現損益を加算したもの。
ストップロス(=ストップオーダー、ストップ)
損切りの際によく使われる注文で、指定の価格まで下がったら売りたい、上がったら買いたい時に使用する。逆指値とも言う。
損切り(=ロスカット)
損を確定するために、持っているポジションとは反対方向の取引を行うこと。
ジーティー (G.T. = Good Till )(=指定日時まで有効)
約定またはお客様指定の取り消しの日時まで有効な注文。
ジーティーシー (G.T.C. = Good Till Cancel)(=取り消すまで有効)
約定またはお客様から取り消しの指示が出されるまで有効な注文。
スリッページ ( Slippage )
ストップオーダーの成立時における、実際の成立価格(約定価格)と指値価格のズレのことを言う。一般的に指値から通常で2〜10銭程下で売る(あるいは上で買う)ことになるが、相場が荒れている場合は、このスリッページが拡大することもある。
約定価格
実際の成立価格
デイオーダー (Day Order)
発注時から翌日5:00(夏時間4:00)までの有効時間、成立しなかった場合、自動的にキャンセルされる注文です。
当日取引(=日計り)(Day Trade)
当社の取引形態で、当日午前5:00(夏時間4:00)時までに決済する取引を当日取引。
オーバーナイト取引 (Over Night Trade)
当社の取引形態で、翌日の午前5:00(夏時間4:00)時を過ぎると、オーバーナイト取引と言う。取引証拠金は両方とも1枚100,000円です。
強制決済
必要証拠金30%以下に達しますと、お客様のご意思にかかわらず、強制決済となり、損失が確定してしまいます。
成行注文
値段を指定せずに、市場の現行レートにて売買取引を行う注文。今すぐ取引を執行したい場合に使う。
建玉(新規・OPEN POSITION)
外国為替証拠金取引において、未決済ポジションのこと。
ロング・ポジション(LONG POSITION)
顧客が(値上がり期待で)通貨を買っている状態。
ショート・ポジション(SHORT POSITION)
顧客が(値下がり期待で)通貨を売っている状態。
未実現損益
評価損益金のことで、外国為替相場の変動により、未決済のポジションの約定価格と、当社設定評価レートの差額から算出される。
リミットオーダー(=指値注文)
価格を指定し、指定価格まで下がったら買う、上がったら売る注文を出すこと。
■ 利益計算例